【名機】ScanSnap S1500

2010年に購入した、ScanSnap S1500。私の全ての買い物の中で、ベストバイ商品と言っても過言ではないと思います。最近になって紙詰まりをよく起こすようになり、その原因が紙を送るローラー(ゴムっぽい)の劣化で、ゴムカスが紙に付着していたためと判明。ついに買い換える決心をしました。11年の間も働いてくれた愛機をあらためて評価してお別れしたいと思います。

購入動機

きっかけは自炊の流行でした。書籍をPDF化してiPadで読む。タブレットひとつで何十冊もの本を持ち歩けるなんて最高!だと思い、最初は背表紙をカッターで切って一枚一枚家庭用のスキャナーで読んでみたものです。もちろん、その労力たるや想像以上の負担で、1回で根を上げました。やはり、専用スキャナーなしには書籍の電子化は不可能だと確信して、本機にたどり着いたと記憶しています。

当時の購入記録を見ると

楽天に出品している家電量販店から購入。43,680円…まぁまぁの値段しています。さらにカッターで一枚一枚にする不効率作業を解決するために

この裁断機を購入。結局、自炊目的に75,480円の出費。もし100冊で飽きたら、一冊当たり約755円をかけてPDF化を実行して終わり。今思えば、慎重さを欠いた行為のようにも感じます。しかし、振り返ると想定した以上の価値を齎してくれたと感謝しています。

期待していたこと

本棚を持ち歩く

自炊に何を期待していたのか?元々、本を持ち歩くことに不便さを感じていたから、何冊であろうとiPadの重量を超えないというのは、それだけで魅力でした。さらに、evernotoに保存すると無制限に本を携帯できるようになります。まさに本棚を持ち歩く時代なんだと感動したことを思い出します。

照明が要らない

これは、iPadの機能によるものですが、暗いと読めなかった本がそのまま読めるようになるのですから感動です。当時、バス通勤をしていた私にとってバス停でバスを待つ時間は最高の読書タイムでした。但し、田舎のローカル線ですから、照明が無いに等しいのです。なので、iPadが出る以前は、本にクリップ付きのライトを取り付けてヅレないように注意しながらページを捲ったものです。今じゃ考えられないでしょうね。

スペースが要らない

本って何気に場所を取ります。本棚に並ぶ大量の本を眺めながら、その景色を楽しむのも悪くありませんが、限界があります。残す本と処分する本の入れ替え戦。これが結構大変です。サイズやカテゴリーの構成が大きく変更となると、棚の高さまで帰ることになりそうでついつい後回しにしてしまいます。で、積読状態の本が溢れ出して…。電子化された書籍は縦も横も厚さもありません。入れ替え戦や棚の高さを変える必要もありません。捨てることなくほぼ無限に保有できるのは大きな魅力です。

以上、ScanSnap S1500は期待通りの働きをしてくれました。

次の機械は

11年経ってますから、すでに何台もの後継機が出ています。どれが、S1500の後継機かを調べて決定しようと思いました。そんな中で気づいたのですが、思いのほかというか、やっぱりS1500の評価が高く、中古が豊富に販売されているのです。とすると、使用頻度が低くて程度のいい機械があるのではないか?という期待が生まれて探しまくった結果、納得いくものが見つかったのです。また数年、S1500と付き合えることに相成りました。また、いずれ寿命は来るかと思いますが、親しみある名機S1500とまた付き合えるのは嬉しいことです。

メーカーとしては買い替え需要を考えて、適当な耐久性を設定するのが賢い方法です。でも、こうして10年以上も使える機械を販売するメーカーがあるなら、そのメーカーを応援したいですよね。商品に対する信頼感。ブランディングの大切な要素です。この中古機とこれからどれくらい付き合えるか楽しみです。