喫煙場所の減少
健康経営、消えるたばこ 社内禁煙に拍車
人手不足や働き方改革が影響
2019年1月19日の日経新聞記事見出しです。
30年前、私が働き始めた頃の職場は、机に灰皿があることが当たり前でした。灰皿が無くなり、喫煙所が設けられたのが20年前。各階にあった喫煙所も減らされて、私が辞めるときには二箇所に。だんだん、吸うのが難しくなるのを肌で感じた世代です。働き方改革や2020年の東京オリンピック開催で、嫌煙はますます加速しそうです。もはや、建物の中は全面禁煙間近。そのうち、外で吸うことも制限される勢いを感じます。
日本たばこ産業(JT)の調査によると、国内の2018年の喫煙人口は1880万人と10年前に比べて約3割減った。喫煙率も18%と約8ポイント下がっている。
そんな中、登場したのが加熱式電子タバコ。煙は水蒸気。かすかな香りがするだけで、壁が汚れることはない。加熱式電子タバコならOKという飲食店も現れました。
電子タバコが主流に?
加熱式電子タバコが登場してから1年半くらいの間、私も愛用していました。体に悪くないなら辞める必要もないなぁ、と少しは止めたい気持ちがあったのに、少し高くなった電子タバコを受け入れていました。
変えてよかったと感じた部分は、
- 自室で吸える
- 車の窓を締め切って吸える→雨の日に便利
- 煙が漂わない
- 連続して吸えないので、吸い過ぎに注意しなくて良い。(今は連続して吸えるようだが)
- 吸った後でも、気兼ねなく人に近ずける
- 指先がタバコ臭くならない
よくないなぁと感じた部分は、
- 充電不足で吸えないときがある
- タバコがちょっとだけ高い
- 臭くはないけど、好きな匂いじゃない
- 他人のタバコが鼻につくようになった
まぁ、変えてよかった部分の方が優っていたように思います。
でも、主流になるか?といったら疑問。やっぱり、安くて手軽なのは紙巻きたばこだと感じるからです。ライターさえあればすぐに吸えるのはやっぱり魅力です。そして、なんとなくカッコいい。電子タバコにアウトローなイメージはありませんから。
それともう一つ、主流にならない気がするのは、加熱式電子タバコで禁煙することができるのでは?と感じるからです。そんな話を聞いたことがあるのでは?私自身、加熱式電子タバコ経由でタバコをやめました。やめられた主要因は別にあると思っていますが、加熱式電子タバコを利用していたことも少しは関係しているかもしれません。(私の禁煙についてはこちら)
吸い始めたきっかけは?
誰しも、初めて吸った瞬間があるわけで、その時の理由があるはずです。何の番組か忘れましたが、アンケートでは「カッコよく感じたから」が圧倒的に一番でした。まぁ、そうだと思います。自身そうですから。映画俳優が折れたヨレヨレのタバコに火をつけるシーンなど、かっこいい俳優はみんなタバコを吸っていた?ような気がします。
ただねぇ。あれは、カッコいい俳優が吸ってるからかっこいいわけで、タバコを吸えば誰でもカッコよくなる訳じゃないんですね。カッコいい人は何やってもカッコいいわけで、「タバコを吸う=カッコいい」ではありません。
あとは、不良ぶってみたいとかもあるけど、これも、映画やドラマの影響だったと思います。今は、映画でもドラマでもタバコを吸うシーンが減ったように思いますが、それでも小栗旬がくわえタバコの不良を演じてたりすると、やっぱカッコいいですよね。
とにかく、カッコつけたかった。これが、タバコ中毒にハマるきっかけだった人は多いと思います。そんな些細な理由で、タバコ地獄にハマっちゃたんですね。
やめない理由
些細な理由で吸うことになったタバコ。やめられない理由はニコチン中毒だけど、やめられない人のやめない理由でよくあるのが、
「やめたらイライラして、かえって精神衛生上よろしく無い!」
これです。
やめた人からすると、この理由がちゃんちゃらおかしい。そもそもイライラの原因がニコチンの禁断症状だから、やめて完全にニコチンを抜けばイライラから解放されるからです。敵を作ってもいいことないので言いませんが、その理由、非喫煙者の前では言わない方がいいと思います。心の中で笑われていますから。気をつけましょう。
タバコがステータス
ちょと否定的な内容になってしまいましたが、私は決してタバコ撲滅派ではありません。人に迷惑をかけずに楽しむ分にはいいと思ってます。煙も匂いも撒き散らさない楽しみ方をしていただけるのなら何の問題もありません。
仕事中の息抜きも必要でしょう。けど、喫煙後30分は、息や服の匂いが消えません。周囲との接触は避けていただきたい。できないなら吸わない。いや、それは可哀想だと言うのなら、喫煙ルームから出るときにエアシャワーとうがいを義務付ける。食品工場じゃあるまいし、エアシャワーまで設置するかぁ?と言われそうですが、喫煙の権利を主張するならここまでやらないと。ねぇ。もちろん、設備投資代は喫煙者で負担し合うと言うことで。
そう考えると職場での喫煙は難しそうですね。
どんどん価格が上がっていくタバコ。上がってもついていく愛煙家。喫煙人口は減ってますけど、コアな愛煙家のタバコ支出額は上がっているのではないでしょうか。
だから、もうタバコは庶民路線では無理じゃないかと思うんです。ある程度収入が高くて、タバコを楽しむだけの時間を確保できる人。そんなある程度ステータスが高い人だけの本当の嗜好品になれば、煙や匂いを撒き散らす機会も減るのではないかと、そう思います。
理想は、タバコだけを楽しむ有料の場所を作ることではないかと。タバコバーみたいな。そこを出るときにはエアシャワーで匂いを吹き飛ばして、外に持ち出さない設備を義務化。タバコを楽しむにはそれなりにお金がかかる。そんな演出があると、愛煙家の品格が高まる。お金が払えない人は、タバコをやめざるを得なくなり、健康を得る。
こうすれば、タバコを吸う人がカッコよく写る。タバコが吸えるくらいにカッコよくなりたい。そうなりたくて頑張る!生産性が上がる。業績が上がる。それでいいんじゃないかと思うけど、愛煙家の抵抗は大きいだろうなぁ。